鉄人の大学入試攻略講座14<過去完了の使い方>

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鉄人の大学入試英語攻略講座No14「過去完了形の使い方」

英文法の基礎は一通り終わっているはずの高校二年生ですが、毎年の様に質問が出るのが、時制です。

英語の講師である私(水谷)も学生時代、英語の複雑な時制の表し方および、各時制の区別について悩まされました。英語の時制が難しい最大の理由は日本語のそれと多いに違う点にあります。中学生の段階で3基本時制(現在/過去/未来)を学習しますので、高校に入学した時点で学生達は現在形、過去形、未来を表す表現についてある程度の知識を持っています。3基本時制は次のように表します。

現在形:study (例)I study English「私は英語を勉強する」
過去形:studied(例)I studied English.「私は英語を勉強した」
未来表現:will study
(例)I will study English.「私は英語を勉強するつもりです」

この3基本時制「現在/過去/未来」にはそれぞれ完了形があります。中学3年生で「現在完了」を学習しますが、高校ではそれに「過去完了」、「未来完了」が加わります。

現在完了:I have studied English for four years.「私は4年間英語を勉強した」
過去完了:I had studied English by then.「私はその時までに英語を勉強した」
未来完了:I will have studied English by next year.「私は来年までに英語を勉強し終えるだろう」

3基本時制まではすんなり理解できた学生も「完了」を3基本時制にどう結びつけるかに悩みます。確かに日本語では「過去」も「完了」も「~した」と表現し、ほとんど区別せずに使っていますので、当然、日本語からの類推では理解しがたいでしょう。特に「過去完了」はまれにしか用いられず、その「まれ」なケースは必ず「完了」した過去の時点が明示されます。

現在完了:I have studied English for three years.「私は(これまでに)3年間英語を勉強した」
過去:I studied English for three years.「私は3年間英語を勉強した」
過去完了:I had studied English for three years by then.「私はその時までに3年間英語を勉強した」

現在完了は名前からして「現在完了する」わけですから「完了」の時点を示す必要はありません。また、「過去時制」でも「いつ終わったか」を示す必要はありません。

ただ、過去完了は「過去に完了する」といっても「過去のいつ?」をはっきりさせなければのです。例えば、上の文ではby then「その時まで」が「完了」の時点です。by ~「~まで」以外にも before~「~以前に」や when~「その後~した」のような「完了」の時点の表し方があります。

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さて授業中から質問があがりました。

私:「Bさん、次の間違い訂正問題のI have studied English for three years when I was in America.は「私はアメリカにいる時、3年間英語を勉強した」という意味なんだろうけど、間違った箇所があるよね。どこかな?」
Bさん:「I have が I had じゃないんですか?」

私:「過去完了形にするのかい?どうして?」
Bさん:「だって、when I was in America って was が過去形だから、過去のことじゃないんですか? when I was…が過去形なのに「過去」と「現在までの経緯」を表す「現在完了」が一緒の時を表せないと思ったんです。」

私:「ふーん、なるほど。「私が3年間勉強した」のと「アメリカにいた」のは同じ時だと考えたわけだ。それは正しいよ。じゃあ、どうして、I studied English… と過去形ではいけないの?」
Bさん「だって、for three years「3年間」って「期間」が示されているじゃないですか。」

私:「なるほど。「期間」イコール「完了形」と考えているみたいだね。」
Bさん「違うんですか?この文の「私は英語を勉強した」のは「3年間」だし、過去に既に完了したことだから「過去完了」を使うと思ったんですけど。」

私:「実は違うんだ。「完了形」は「現在完了する」と「完了」の時点が明確な「現在完了」を除いて全て「いつまでに終わったか」を示す「完了」の時点を示す必要があるんだ。」
Bさん:「ええっ。でも「3年間」勉強したんですから、ある過去の時点から3年後の過去の時点に「完了」したでは「過去完了」を使うのに不十分なんですか?」

私:「不十分だね。具体的に「~年前まで」とか「私が大人になるまで」とかの「完了」する時点が必要だ。」
Bさん:「じゃあ、ここは I have studied… を I studied…. と過去形に直すだけでいいんですか?」

私:「その通り。」
Bさん:「へえ、「完了」の時点が「多分」じゃ駄目なんだ。「過去完了」って難しいんですね。」

私:「いや、「完了の時点」さえ示せば使えるわけだから別に特に難しいわけではないんだよ。非常に論理的じゃないか?難しく思えるのは君の日本語の感覚で英語の「完了」をとらえようとするところにあるんだ。」
Bさん:「分かりました。英語は英語、別の言語として考えます。」

英文を読む時、我々日本人はどうしても日本語的類推を働かせます。それが役に立つこともありますが、間違った理解をしてしまう可能性を多分に持っていますので、英文法の授業では「英語と日本語の違い」に敏感になるようにこれからも指導して行くつもりです。


高校の英語は覚えるべきことが多く、塾生たちは出来るだけ単純に問題をこなせる万能薬を求めるきらいがあります。しかし、物事は「いそがばまわれ」という諺にもあるように、「試行錯誤」して得られた知識こそが記憶に定着するのです。「楽な方に逃げよう」とする塾生には特に「試行錯誤」を繰り返してもらうために各文法項目の「必要性」を授業中に納得してもらうことがよくあります。

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