鉄人の志学武勇伝No2<人の話は聞くもの>

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Sくんの同期といえば何と言ってもMくん。私共の意見は聞かずに、著名予備校の先生はこう言った。テレビではこうだった、予備校ではこう言ったとすぐに信じてしまいます。しかし憎めない良い生徒でした。

そうして彼は浪人をしました。英語が苦手なMくん。現役時代、好きな日本史にかまけて英語を遠ざけていました。その反省から英語は基礎からやり直そうと予備校では基礎文法を選択しました。SV等5文系の分析から学び直しをしていました。

ある時、英文解釈の時間に時間がかかりすぎるなあといMくんのプリントをみてびっくりしました。全ての文にSVなど文系が記入されてありました。それってどうしても気になるなら下線部の所だけにしたらとわたしは言いますと、予備校の○○先生から教わったやり方なのです。間違いありませんと言い切りました。彼は分析をするだけで内容は捉えていませんでした。浪人して初めて文型が理解できたのです。と嬉しそうに話していました。

これはまたどこかで頭を打たないと分からないなあと思いました。そうしてしばらくすると「先生、英文解釈が分かりません。それに時間が足りないのです。」と言ってきたのです。

では、どうやってやってる?と聞いてみました。各文を分析して一つ一つやっています。と答えてくれました。私の言うことを聞くなら話すけれどそうでないと無駄になるから嫌だね。と伝えました。

私は文系を分析することを否定しているわけではありません。下線部訳では必要でしょう。しかし全部の文にいちいちそうやっていたら時間が必要以上にかかるのであまり得策とはいえません。そこでまずは段落ごとに何が言いたかったのかを抑えるように指示をしました。

そして次に英単語、英熟語、イディオム等の暗記をコンスタントにするように。特に英文解釈上でどう使われたかを意識して覚えること。まずは書けるよりも見て意味が言えることを指示しました。

Mくんの素朴な疑問に塾長は良い質問だとたびたび話していたように日本史に関する疑問は良いものがあったのです。例えば「九州探題と鎮西探題は役割が同じなのにどうして名前が違うのだろう?」など。やはり好きな科目に関してはそういった疑問意識もでますが苦手な部分ではそこまでの余裕が持てないのも事実でした。

すこしづつ成績は向上してきたものの、赤本をやると取れるときと取れないときの差が大きく文法が解釈に活かされているとは言い難いものがありました。そこで進路指導も安全なところから行こうという話に彼は赤本を何回かやって合格点に行けましたから大丈夫です。と変な自信を持っていました。何回かやって合格点がとれる?それは当たり前でしょう?

そうしてセンター、一般入試でも予備校の進路指導を中心にして、試験前は区の自習室にこもり塾にはあまり来なくなりました。塾長がよく「危ないなあ」と言っていたのを思い出します。

そして本入試。しょっぱなの試験でまさかの日本史が大失敗。おもわず塾長に「チェルノブイリが爆発しました。電車がきます。」とわけのわからない発言を携帯からかけてきました。

そして再び塾に現れた時、全ての結果が出た後でした。結果は全滅。2浪は出来ないので夜間をどこを受けたらいいのかを聞きに来たというのです。その時、後輩のAさんも受かってはいませんでした。Aさんは自分のことをさておいて先輩が受かるといいのに。とぽつり。そのとき二人に幸運の女神がほほ笑んだのです。

それを聞いた塾長は全ての結果が出ているにもかかわらずこう言ったのでした。「あっMくん。合格おめでとう。受かってるよ。」と言ったのでした。「いいえ、いくら塾長でもそんなことはないと思います。」「いやあ、そんな気がするときっぱり」と塾長は言ったのでした。

次の日、彼の家のポストに繰り上げ合格の知らせが届いたのです。

そうして彼は入学しました。そして社会学部から法学部への転部試験を受けることにしたMくん。今度は私や塾長の話をよく聞き、その年、たった1人の転部試験の合格者に選ばれたのでした。論文を書きながらこう聞こえたそうです。「おれがそれを見て喜ぶか?ルールは誰のためにある」という塾長の声が聞こえたそうです。

やはり人の話は聞くものです。


鉄人


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