岩崎の部屋<志学ニュース6月号より>

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5月21日には金環日食が日本各地で見られました。日本では平安時代以来の大規模な天体ショーだったそうです。私も早起きをして最初の蝕からずっと観察していました。宇宙の偶然が重なって出来たこの現象は私たち人間では作り出せないとてつもなく大きなものに感じました。皆様はご覧になったでしょうか。そして何を感じましたでしょうか。

先日、私はNHKのとある番組に釘付けになりました。ゲストがあるテーマを持って10分間の講義をする番組でした。テレビの中で痛切にマスコミ批判を始めたのでした。いったい何の話かと思い最後まで漏れもなく聞き切りました。彼は今後の食に対する危惧をテレビを通して伝えておりました。特に「魚」を例に挙げて、その危機を語っておられました。※
漁業の現場では乱獲が繰り返されています。一昨年のワシントン条約に取り上げられたクロマグロ資源の大幅な減少による禁漁となり、今後マグロが我々の食卓に出てこなくなる可能性もある。それでもマスコミでは何処そのマグロがかなりの高値で落札されました、と理由もなく放送されています。考えてみれば、供給が少なければ、おのずと値段も上がります。それをも言わずにその横では、グルメな人が「やっぱり高いマグロはおいしい」などと言っています。おかしな話です。
流通の現場のことにも触れられていました。昨今、品質はさておき、安いものばかりを追い求める業者が後を絶ちません。
我々消費者は自分の観点を持たずに、やれマスコミでここがおいしいとあれば群がり、食料不足だとなれば見境なく奔走する姿。
漁業の現場では乱獲、流通の現場では乱売、そして消費者の現場では乱食が繰り返されている、と話されておりました。

魚を中心としたお話でしたが、これはあらゆる生き物のことにでも言えることだと思います。
話は変わりますが、今年から改定された中学校の英語の教科書の本文にとてもいい文章が載っています。「地球のカレンダー」というタイトルでこの地球の歴史を一年のカレンダーでまとめていました。地球が誕生したのを1月1日。生き物が出現したのは3月の終わり。恐竜が生まれたのは12月13日。そして人間は、12月31日の朝です。
私は心のどこかで、この地球は人間が中心に生きている、との錯覚がありました。我が物のように生きてしまっているところがあるような気がしていました。人間は地球の大きな歴史の中ではほんの極々わずかな存在であるのですね。
生きるためには食さなければなりません。そして食することは他の生命を頂くこと。日本語の「いただきます」は素晴らしい言葉だと改めて思います。
もう一度我々人間はこの大きな地球の流れに生かさせていただいていることを再考し、地球の自然に対して感謝する気持ちが必要なのではないかと強く思いました。
5月の岩崎でした。
※築地マグロ仲卸「鈴与」三代目店主 生田輿克さん


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