鉄人の大学入試英語対策講座No70

画像
鉄人です。前回に引き継き、日本人の勘違いについて授業からおつたえします。

同様の勘違いが、現代の高校生達の間でも頻繁に見られます。高校1年生のNさんは、英作文の問題で、「私は、列車の中に傘を忘れた」をI have forgot my umbrella in the train, のように訳しました。以下は、それを見た時の私とNさんのやり取りです。

私:ここで forgot(forget「忘れる」の過去分詞形)を使うのは変だよ。
Nさん:どうしてですか?「忘れる」は forget ですよね。

私:でも、forget は「~することを忘れる」という意味で、記憶に残っていないということなんだ。「傘のことが記憶にない」のは変だろう。
Nさん:ええっ、こんな場合の「忘れる」は、英語で何て言うんですか?

私:「傘を置き忘れた」と言いたいんだよね。「置きっぱなしにする」という意味の動詞を使えばいい。
Nさん:put「置く」ですか?

私:いや、ここでは、「傘のある場所から『離れる』」という意味だから、leave を使おう。
Nさん:へえ、「忘れる」にも色々あるんですね。

高校2年生のI君は、学校の課題で難し目の長文読解に取り組んでいる際に、In international communication, misunderstandings happen.「国際的な意思疎通では、誤解が起こるものだ。」という文の後でThey cause many problem.という文を目にしました。彼は、この二つの文のつながりがよく分からないと質問して来ました。

I君:先生、They cause many problems. は「彼らは、多くの問題を引き起こす」っていう意味ですよね。「彼ら」って誰のことなんですか?
私: う~ん、君はどうも日本人的な英語と日本語の1対1対応症候群に病んでいるようだ。

I君:はあ、どういうことですか?
私:君は英語の1つの表現には1つの日本語訳しかないと思っているのかい?They は「彼ら」の意味しかないのかな?

I君:「それら」の意味もあります。あ、そうか、they ってモノも指せるんだ。ということは、they は misunderstandings の言い換えで、They cause many problems. は「誤解がたくさんの問題を引き起こす」って意味なんだ。

受験生のA君は、センター試験の実践問題に取り組んでいた際、Why not? という表見に出くわし、面食らいました。

A君:先生、会話の問題で、誰かが Can you come?「来ることが出来ますか?」と質問したら、それに Why not? って答えることなんて出来るんですか?
私:出来るよ。
A君:疑問文に対して疑問文で答えるなんて、変じゃないですか?

私:君は、Why not? をどう訳したんだい?
A君:Why は「なぜ」、notは「違う」だから、「なぜ、違うのか?」ですか?

私:「なぜ、違うのか」ということは、「もちろん、そうだ」という意味にもならないかい?つまり、Why not? は、Of course「もちろん」の意味なんだ。
A君:へえ、Why not? には、そんな意味があるんだ。これは、熟語ですか?知っていなければ、分かりませんよね。

私:確かに熟語として覚えてもいいけど、「なぜそうでないのか?いや、当然、そうだ」のような発想が出来れば、分かると思うんだが。
A君:何か、漢文の「反語(~であろうか、いや~であるはずがない)」みたいですね。

私:そうだよ。反語的な発想法は、英語と中国語で共通しているからね。

日本語にどっぷり浸かっている塾生諸君を「ド日本人だなあ!」と責めても、始まりません。ただ、塾の英語の時間(特に金曜日の学校の英語の時間)は、ド日本人的発想から脱却する良い機会だと思います。英語的発想法を身につけるためにも、「あれ?」と疑問に思った際には、鉄人に質問しましょう。学校では得られない発想法や知識が、必ず得られると思いますよ。質問をする回数と英語の成績が完全に比例することは、これまで十数年の志学ゼミでの講師経験からよく知っています。質問するためには、英語をキチンと勉強する必要がありますからね。

人気blogランキングへ←あなたの心に何かが残ったら、一日ワンクリックお願いします。励みにしています。

"鉄人の大学入試英語対策講座No70" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント