大学入試対策英語No80<どうして、動詞の3人称、単数、現在形には動詞にsがつくの?>

画像
鉄人です。今回はどうして、動詞の3人称、単数、現在形には –sがつくの?です

春になると辺りが活気づくように思うのは私だけでしょうか?志学ゼミの高等部にも1年生が加わり、授業も活気づいています。

中学では、英語は例文暗記のような形で学習し、「なぜそうなるのか?」は教えてもらえないのが普通です。

ただ、高校では、「文法」中心の授業になりますので、英文を日本語訳する場合には必ずといって良いほど「分析」します。とはいえ、高校の「文法授業」が面白いと思う人はまずいないのも事実です。

それは、一般の高校では「こういうものだ」式の教師主導型の教え方をされるため、「なぜ、どうして?」を確かめるはずの文法授業が「文法用語の暗記」に終始するのは残念なことです。

例えば、こんなことを疑問に思ったことはないでしょうか?英語の動詞、特にBE動詞を中学校で学ぶ時、人称という概念が非常に重要です。例えば、主語が1人称(自分)の場合には am、2人称(あなた)の場合には are、3人称(彼、彼女、それ)の場合には are を使います。また、複数の主語(we「私達」、they「彼ら、それら」)の場合にも、are を使います。つまり、主語の人称によって動詞の形を使い分ける必要があるからです。

 面白い事に、学生達のほとんどは「そういうものなんだ」と思って、その形を何の疑問も抱かずに暗記してしまいます。教師の方でも「そういうものなんだ。覚えろ」という態度ですので、疑問を抱いても「なんでそうなるの?」と質問する勇気は出ません。

しかし、高校生になって「文法分析」が出来るようになると、「なぜ、人称によって動詞の形は変わるんだ?」という疑問が浮かんでも不思議ではありません。春期講習中に、F君がその疑問を明らかにしたいと思ったのでしょう。私に質問して来ました。以下はそのやりとりです。

F君:先生、なぜ人称によって動詞の形は変わるんですか?
私:面白い質問だね。例えば、BE動詞なら、主語を省略しても動詞の形から主語が分かる。

F君:確かに。am だったら、I、is だったら、heか she か it,are だったら、複数名詞が主語だって言うんですね。でも、英語で主語が省略されることなんてあるんですか?
私:ほとんどないが、会話では主語が聞き取りにくい場合が多い。だって、主語は一番最初に発せられるからね。I am a student.「私は学生だ」は「アームアストゥーデント」のように聞こえて、I はほとんど聞き取れない。

F君:なるほど。BE動詞の場合は am(1人称)、are(2人称)、is(3人称)と違った形があるから、早く話した場合でも主語を特定し易いんですね。
私:その通り。

F君:じゃあ、一般動詞の場合はどうなんですか?例えば、play は1人称では I play、2人称では You play、複数形の主語の場合でも We/They play のようになるのに、He/She/It が主語の場合は plays になぜなるんですか?つまり、なぜ、3人称、単数、現在形の語末に –s が付くのはなぜなんですか?

私:非常に面白い質問だ。いいかい。1人称、2人称は会話をしている「私」と「あなた」なのだから、その場にいる人間ということになる。その場にいるわけだから、「誰がしたか」は自然に分かるし、それほど問題にもならない。しかし、「彼」、「彼女」、「それ」のような3人称の主語は話題の中の人物や事物であり、その場には存在しないため、注意を促す必要がある。英語圏の文化は個人主義を特徴とするため、「行動の責任」が「誰」、「何」にあるかが問題になるんだ。

F君:でも、3人称の複数 (they) が主語の場合には、-s は付きませんよ。
私:複数の人やものが主語の場合には「行動の責任」を特定するのが難しいし、We/They が主語の場合は「なされる行動」自体の方が重視される。例えば、中学校で「受動態」を学んだ時、We/They のような主語は by us/by them「私達によって/彼らによって」などとせずに、省略される」と習わなかったかい?

F君:あ、なるほど。
私:いずれにせよ、3人称単数の主語は「行動の責任を負う個人/一つのもの」という意味で、注意を促す必要がある。ところで、F君、「-s」と発音してごらん。
F君:「ス」ですか?

私:鋭い音だろう。注意を引くのに適している。我々日本人が「静かにして欲しい」時に「シー」と言うけど、やはり「s」の音を含んでいるよね。
F君:へえ、だから一般動詞の3人称、単数、現在形には「-s」がつくのか。
私:また、s は singular「単数」の頭文字であることも覚えておくといい。なぜ、英語の「単数」が s の音で始まっているかも、「注意を促す」ためさ。

F君:分かりました。

志学ゼミの塾長である阿部j生もかつて同じ質問を中学時代にしたことがあるそうです。その時、「バカモノ、くだらん質問をするな!」と一喝されたそうですが、その時「分からないから質問するんだ。なぜ、怒られなければならないんだ」と悲しい気持ちになったそうです。

そのため、「自分のように出来ない学生から質問を引き出せるような先生」を現在でも理想の一つにされているという話をよく伺います。それを聞く度、「やはり、阿部先生は人格者だなあ。教育者に適任だ」と思います。

恥ずかしながら、私は教育者の風上にもおけません。私は逆で、中学生時代は先生に難しい質問をしては困らせる「先生イジメ」の天才でした。先生をやりこめると、「ザマ―ミロ」と思っていました。

しかし、いざ自分が教える立場になってみると、過去に自分がしてきた数限りない罪が思い出され、「過去の私のような学生にやりこめられては大変」と、今でも語学の勉強を怠ってはいません。「どんな質問にも答えてやる。挑戦してみろ」が私の学生達に対する態度であり、現在の「英語即答の鉄人」の原点は実は「先生イジメの鉄人」だったというのも皮肉なものです。

人気blogランキングへ←あなたの心に何かが残ったら、一日ワンクリックお願いします。励みにしています。

ひたすら英文法」をご利用いただきありがとうございます。皆様からのご意見は非常に参考になります。

英語の基礎は英文法にあります。「ひたすら英文法」(志学ゼミ出版部)は現場の声から生まれた大学入試の英文法解説書です。洛南高校をはじめ多くの学校、塾でも採用されています。

今回、「ひたすら英文法」の例文書き換え集として「ひたすら書き換えA.B」が出来上がりました。志学出版直販です。資料請求はお気軽に。(出版部より)

今回B5サイズ、2色刷り、基本例文暗記CD付きにて好評発売中。

DVD22巻購入者にはひたすら英文法基本例文暗記CD・プリントを無料配布中。

"大学入試対策英語No80&lt;どうして、動詞の3人称、単数、現在形には動詞にsがつくの?&gt;" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント